あとがき:その@
(その@なのかよ)





ここまでよんでくださってありがとうございました!
わぁああああほんとできあがるの遅くってすみませんでした!
あとこんな時間かかってこれかよ?!って思ってらっしゃる方、すみません!
でででも色々考えた結果あれだったんです・・・!的なページが
今から始まります!チャンネルはそのまま!みたいな感じで
ご覧になって下さったら嬉しいです!
最初に言っておきます、
長いです!





この漫画をかくにあたり、最初に決めていたことがありました。



シャノンさんを救う





彼について「ミルクティー」の前から決まっていて
彼そのものと言える事実に

母の自殺(目の前)

そして

それ以降自殺しようとする人を止める日々です。




どう考えても、無理し過ぎ。
これ、いつかシャノンさんの心壊れちゃうんじゃないかと思いまして
今度は「助けられる側」にまわってもらう趣旨でかきました。


ただ、全然、救ってもらう流れになりません。
まず、母の話までいかないんですよね。平時に。


前に彼は匂わすような事をちらっと言いましたが、台詞上「母」とは明言していないし
話の流れ上、七菜子ちゃんのために言ったにすぎないので
自分からそんな弱い所をほいほい話さないだろうなと
それは確信に似た思いがありました。

しかも、
彼はあんな過去があったので基本的に、
女性はあらゆる意味において可弱くて守ってあげないといけないもの
そう思っています。
心を病んだ母を、そんなに高くない場所から飛び降りただけで
ひしゃげるように死んだ母を見たのだから
しょうがないところです。

そんな彼が、
年下の女の子に話すだろうか
救ってもらう展開になるだろうか
いや、ならない(反語)


他の人からばらす手も考えましたが
口がうまいので適当にはぐらかすだろうし
何より彼の名誉のためにそういうことはしたくありませんでした。
彼自身の口から、彼の過去について
話さないと意味がないので。




じゃあ




徹底的に





精神的もしくは体力的に弱らせたら





話すんではないだろうか?




(彼の名誉という話はどこへ)






考えられるケースは

@病気

Aケガ


@はまず無理でした。彼もさすがに店長です。
体調管理くらいして当然、社会人だもの・・・


Aです。これです。

そうなると、もうこれ事件起こすしかないわけです。
いつもいつもおとなしい自殺志願者ばかりじゃないだろうと。
勢い余ってこちらに向かってくるかもしれないじゃないと。



やってみました。










畜★生 !!


シャノンさん防いじゃうんですよ。

だって今に始まったことじゃないだろうからです。
勢い余る自殺志願者。
十数年止め続けてたら慣れるわということと
なおかつ、
空手有段者です。

そもそも空手を習い始めたのは
いつも家を留守にしていた父にかわり、母を守りたい故でした。
わりに単純な子だったんですね。

ああああ全然うまくいかねぇ・・・というわけで



矛先を変えます。



じゃあ


七菜子ちゃんに


ケガしてもらえば彼も弱るんじゃないだろうか??




(もはや無差別)






このケースだと、三つめ心中ケースで考えてました。
こう、女性を引き上げている最中で動けない時に
男が反転して七菜子ちゃんに向かえばできないことはないからです。


ただ、精神的に彼を追い詰めることには成功しましたが
そこから生い立ちについて話す流れにはどうしてもなりません。

たとえば
彼に過失がないとしても、目の前で女性を守れないのに
自分の事をああだこうだ言う事は彼の生き方として許せないからです。

彼を傷つけるうえに、2人がフランクな感じで仲良くなる機会すら
失われてしまうなと思ったので、却下でした。




ここまでの段階で実は30pくらいのネームを4,5回ボツにしてます。
もうだめだ、ケガ路線は。

諦めて、

ひねり出した 救世主






ケガ以外に弱らせるには、フラッシュバックだけで十分だろう
ようやく気付きます。(遅

ただそれには、相手が鬼気迫る感じで向かってきたら
あの時の母とは雰囲気がまるで違うしこちらの生命の危険もあるしで
思い出しにくいだろうなと。


そこで静かにたたずむスタイルに切り替えて、
最初は女の子にもしようと思っていましたが
男の子に変更。

それは
女性じゃなくても、思い出すというところに
シャノンさんの傷の深さを表したかったことにあります。



そして、いったん沈んだ空気を盛り上げくれそうな少年だなということ
かつ、ここで、前よりも成長した七菜子ちゃんの姿が見れたらいいなとも
思ってもいました。
七菜子ちゃんはゆっくりですが、ちゃんと前に進んでいて
人を助けられる側にもなれるんだって今回示したかった
こともあり
その相手に少年は適任でした。
ちなみにその後和也少年はお店で働いています。


シャノンさんに吐かせるには
心のすきをついたり驚かせたり対応を後手後手にさせるのが
一番だと思ったので、七菜子ちゃんに働いてもらいました。

それは、七菜子ちゃんは「助けられる側」であり
自分は「助ける側」なんだと ある意味侮っていた部分をついたわけで。
そこにできた隙に言葉をたたみこんだら
いけないことはないかなと。

ただ、その言葉に
すんごい気をつかいました。

可哀相だとか、同情的な言葉が出ないように。


ぶっちゃけ、そんな言葉
シャノンさんにとっては周りの人やら元カノ達に言われまくってて
何も心に響かないからです。

余談ですが、実は超絶モテるシャノンさんが未だ独身なのも
元をたどれば過去のせいだと思っています。



先述のとおり、彼は守ってあげないと欲が強いので
彼の過去を知らない彼女さんなら
「重っ!」となってふられ

彼の過去を知った彼女さんなら
たまに夢でうなされる様子や
半ばとりつかれるように自殺をとめつづけている様子を見て
痛々しくって見ていられなくて
救ってあげられなくてごめんね
とか別れを切り出されてそうです。


彼からしてみれば、救ってほしいなんてちっとも思ってはいないわけですが。


ただ、彼に近ければ近いほど、痛々しく見えるんだとおもいます。
副店長の玲子さんとかそうですね。親しくて彼の過去を知っている人は
誰だって、ほんとはやめてほしいんです。
やってる事はすばらしいけれど、自己犠牲にすぎるから。
少なくとももう少しペースを落として、自分の幸せを追ってもらいたいと
願ってるけど、言えない。




過去に立ち向かう、克服する
今度は救ってみせる


そう決めた志と行動は素晴らしいけれど
震える手を、恐れる心を嗤って
覆い隠そうと穏やかに笑っていれば
なんとかなると思っている。
他人も自分も誤魔化せると思っている
その傲慢さ。


そんな彼を止めるならば、同情なんかじゃなくて
面と向かって
聞き分けのない子供にさとすように
しかってあげることなんじゃないかなと思って
この物語をかきました。





そんなこんなで、この話の大枠の流れはできたわけですが

そこに差し込まれる、彼の過去の描写をどうするかで
また超絶悩みます。







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